オールデンの革靴をアメリカ・ワシントンDCで買ってみた

先日アメリカに滞在する機会がちょうどあり、休みの日程でオールデンの革靴を買いに行きました。オールデンの革靴を日本で購入しようとすると、関税による価格差により相当な高額で買うことになります。逆に言えば、海外へ行けば相当な割安価格で購入できるということですね。今回はアメリカでオールデンの革靴を購入してみた話を紹介します。

オールデンとは

オールデンは1884年に創設された歴史ある靴メーカーですね。オールデンという名称はその創業者の名前だそうです。

オールデンの革靴はローファーやチャッカブーツなどを代表として幅広いジャンルで高い支持を得ています。また、その製法についてもハンドーソーン/グッドイヤーウェルテッド製法が用いられており、靴そのものの品質の高さについても高い評価がなされています。

また、オールデンの特徴と言えばその皮質も有名ですね。革靴に用いる皮として、コードバンとカーフスキンの2種類の皮を大別されますが、希少なコードバンレザーを用いている点も人気の理由です。

コードバンとカーフレザーの違い

オールデンの人気の理由の一つにあるコードバン。簡単にその特徴を紹介します。

その1 強度の違い

コードバンは馬の高級なめし皮を使用しています。そして、それは非常に頑丈な皮革と言われています。牛革と比較すると2~3倍の強度を持ついわれており、長年使用することを想定したグッドイヤーウェルテッド製法の革靴により適した革靴ともいえます。

また、(水には弱いことで知られていますが)一般的にシミや、汚れ、傷などに強く、耐久性の高い皮質として知られています。使えば使うほど独特の光沢がでてくるなど経年劣化も楽しめるのがコードバンの特徴です。

その2 希少性の高さ

コードバンはシェルと呼ばれる馬のお尻の皮を使用しています。そのため、お尻の皮は馬1頭からの採取量がごくわずかとなってきます。さらには、すべての馬からコードバンの皮を採取できるわけではなく、農耕馬のような比較的野生に近い環境で育った馬からでないと製品として使用できるコードバンが入手できません。

元々、馬の生産量も極端に少ない為、コードバンは入手が難しい皮革といえます。コードバン自体を手に入れるためには、1年以上も前に皮革を予約しなくてはならないほど、希少性の高くなっており、さらには近年の農耕馬の減少(機械化の促進)によりコードバンそのものの価値も上昇しているのが足元の状況です。

実際にアメリカ・ワシントンDCで買ってみた

さて、ここからは実際にアメリカのワシントンDCにあるオールデンショップで革靴を購入した様子を紹介します。

購入した店舗はこちら

ワシントンDC中心部にあるこちらのオールデンショップ。正規取扱店です。事前にGoogle Mapで場所を確認していたので、すぐに見つけることができました。周辺は高級ブティックなども多く、街中を散策するだけでもなかなか楽しい場所かと思います。

実際に購入した革靴はこちら

実際に購入したものがこちら。オールデン9901となります。コードバンレザーを用いたプレーントゥの革靴。色は黒を選びました。(本当は2足買おうとしたのですが、私の足のサイズが2足用意がなく、店舗にあった1足のみを購入しました)

(アメリカとは思えないほどの)非常に親切な店員の方で、色々と教えていただけました。

  • アメリカの工場で80人以上のスタッフの手によって作成していること
  • グッドイヤーウェルテッド製法により
  • 日本からの出張者が毎月いるため、店内在庫は事前連絡をもらって用意していること
  • 米国から個人向けの輸出もやっているようで、関税を考慮しても割安で購入できること

など雑談を交えながら教えてくれました。

購入価格

さて、このとき購入した革靴であるオールデン990の価格も紹介しておきたいと思います。2019年時点で訪問したときの価格は諸税込で約800USD=約90,000円でした。はてさて、これを高いと見るか安いと見るかは人それぞれですかね笑。

オールデンの正規店で購入する場合、おそらくですが米国全体のどこでもそこまで価格差は出てこないのではないかと思います。これは日本の正規店での価格が統一されている点と同じですね。

一方で、正規店ではなく、ディスカウントショップと言いますかファクトリーショップなどで購入できるのであれば、米国内でもさらに割安で購入できる可能性はあります。

MEMO
一般的に海外のブランドの多くでは、工場直営の販売店があり、そちらに直接赴くことで割安に購入することが可能です。ただ、ネットを見る限り、オールデンのファクトリーショップを筆者は見つけられていないので、もしかするとそのような販売はしていないのかもしれません。

ちなみに、日本での価格はこちら。ネット上は約13万5千円と結構高いですね・・・。ラコタハウスの金額が約13万6千円なので、現金値引きはほとんどできないみたいです。(楽天ポイントなどでの還元はきっとお得かと思いますが)

オールデン ALDEN 9901 PLANE TOE BLUCHER プレーン トゥ ブラッチャー コードバン ブラック シェル CORDVAN BLACK SHELL ドレスシューズ

価格:134,800円
(2019/7/28 16:23時点)
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実際の履き心地

ここ数か月は購入した革靴を慣らしている期間ということもあって、まだまだ苦戦中です。ジャストサイズで購入したこともあり、まだ窮屈感を感じながら履いています。

店舗で購入してくれた際には、シューホーンやシュークロス、正規品シュークリームや靴紐スペアなどこれでもかというほどオマケをしてくれて大変有難い対応をしてもらいました。ネット通販だとなかなかこんなサービスはないですよね。店舗にまでわざわざ行って良かったな、と思ったポイントです。

こちらの9901はダブルレザーソール仕様ということもあり、ほとんど靴裏の反り返りがありません。これはすなわち、靴そのものが固いということを指しています。なかなかほぐれてくるまで時間がかかるのは止むを得ませんね笑。

写真はまだ履きこむ前のものですが、コードバンの艶感が堪りませんね。少しずつ経年劣化を楽しんでいきたいと思います。

まとめ:海外での購入が絶対お得

日本でもラコタハウスなどで購入できるオールデンのコードバン革靴ですが、やはり圧倒的に海外で購入した方がお得なのは間違いありません。これはEPA(経済連携協定)を締結していない欧米からの皮製品の関税がものすごく高いためであり、欧米ブランドの革製品を購入するのであれば間違いなく海外現地で購入をした方がよいのは間違いないでしょう。

また、靴選びの楽しさとして、実際にオールデンの店舗に行ってみるというのはものすごくいい側面があるかと思います。現地の販売員からあれこれとお得な情報やネットワークを作ったり、ずらりと並べられたオールデンを眺めて自分にぴったりの1足を見つけるのは靴マニアにとっては非常に心地いい時間の使い方かと思います。

正直、靴に思い入れがない方は国内の安価で購入できるセメンテッド製法の革靴の方が圧倒的にコスパがいいのは確かですし、わざわざ海外で購入するメリットがありません。あくまで、上記は靴オタクの世界の話と思って、理解いただければ幸いです。以上、ご参考まで。

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