一応、日本にも就航しているイベリア航空ですが、あまり馴染みのない方も多いのではないでしょうか。今回は、イベリア航空の特典航空券としてはスイートスポットとして有名な大西洋横断フライトを予約したのでその概要をご紹介したいと思います。
目次
イベリア航空マドリード~ニューヨーク
・諸費用 105.37ユーロ
・航空会社 イベリア航空
・ルート:マドリード~ニューヨーク
・予定機材:エアバス340-600
・参考価格:
AA(アメリカン航空)で発券 欧州片道の場合57,500マイル~
UA(ユナイテッド航空)で発券 欧州片道の場合60,000マイル~
現金で発券 往復300,000円前後~
大西洋横断フライトはあまりアジア圏の方だと少ないかと思います。私自身発券するのは人生で初めてでした。世界一周旅行や米国/欧州在住であれば、大西洋を横断するフライトの機会もあるかと思いますが、日本在住だとなかなか難しいでしょう。
AAやUAの必要マイル数と比較してもオフシーズンとはいえイベリア航空のマイル数が非常に少ないのがわかるかと思います。このマドリードとニューヨーク間のフライトは世界的にもスイートスポットとしてよく取り上げられることが多く、今回発券の機会があったため利用しました。
イベリア航空の必要マイル数
他の記事でも紹介していますが、改めてイベリア航空の必要マイル数を確認しておきたいと思います。イベリア航空はANAなどと同じようにシーズンによって必要マイル数が変わる仕組みとなっています。
ピークシーズン
ピークシーズンのチャートはやはり若干高めの設定をしているのがわかります。こちらが適用されるのであれば、ブリティッシュエアウェイズ側のアビオスチャート(特にワンワールド側)とも比較して少ないマイル数で発券できないか吟味したいところですね。マイル長者の方であれば、気にしなくてもよいのでしょうが笑。
オフピークシーズン
オフピークのチャートを見ると、かなりディスカウントが入っている印象があります。マドリードとニューヨーク間は約3,500マイルの距離となっているため、バンド5に属することとなります。このときビジネスクラスの予約に必要となるアビオスは34,000アビオス。大西洋を横断するフライトと考えると悪くない必要アビオス数と感じますね。
他社航空会社の必要マイル数(アメリカン航空の場合)
一方で他社航空会社を予約する場合の必要マイル数の一例は上記のとおりです。例えば、アメリカン航空の場合、マドリード~ニューヨーク間のフライトを46,000アビオスで予約することができます。ビジネスクラスということを考えると、決して悪くない必要アビオス数と感じますが、イベリア航空側だとさらに少ないアビオス数で予約できるため、いかにお得かがわかります。
イベリア航空のアビオスの実質価値は1.6~1.7円
イベリア航空のアビオスは1.6~1.7円程度@2019/7現在と海外では評価されています(ご参考)。ブリティッシュエアウェイズのアビオスと相互交換できる仕組みであるため、イベリア航空側のチャートで使い勝手が悪くても、ブリティッシュエアウェイズ側のチャートを利用することでアビオスを無駄なく活用できる点は非常に魅力的です。
今回のフライトは34,000マイルであるため、約54,000~58,000円相当のコストで予約できたこととなります。ビジネスクラスであることを考慮すれば、かなりお得な予約方法と言えるのではないでしょうか。
エコノミークラスであれば現金5万円以下で予約ができる
お得であることを述べていた矢先にこういうことを書くのも微妙な感じなのですが、マドリード~ニューヨーク間は距離こそそれなりにあります(ざっくり東京ーデリー間に相当)が、フライト価格はかなり安価な傾向にあります。
時期さえこだわらなければ、エコノミークラスは5万円以下で予約できることで知られているため、そもそも片道5万円以上の交通費をかけるのに疑問を抱いてしまうかもしれません。今回の特典航空券の例で言えば、交通費=往復約10万円となります。まぁそこは、ビジネスクラスの付加価値を買っているという点とアビオス調達コストが0.X円/アビオスである点から個人的には良しとしました笑。
発券ルール上の注意点
基本はフライト単位で必要マイル数が決定
アビオスの発券ルールの特徴として、フライト単位で必要マイル数が計算されるという側面があります。仮に、ロンドンヒースロー~マドリード~フランクフルトという旅程でフライトを予約しようとする場合には、ロンドンヒースローからマドリードを経由してフランクフルトまでの合計距離で必要マイル数が計算されるわけではありません。
必要マイル数の計算では、
- ロンドンヒースロー~マドリッドの距離:約800マイル(バンド2)
- マドリード~フランクフルトの距離:約900マイル(バンド2)
として必要マイル数が計算されます。この場合だと、ブルークラスかつオフピーク時の必要マイル数は7,500アビオス*2=15,000アビオスとなりますね。
他社便は片道発券不可
イベリア航空以外の航空会社については片道発券はできないルールとなっています。往復発券となってしまうため、かなり必要マイル数が上がってしまう点は注意が必要ですね。むしろ片道発券できないのであれば、イベリア側で予約をする理由はほぼなく、ブリティッシュエアウェイズ側で予約をすることが推奨されるかと。
キャンセル/変更手数料は25ユーロ
キャンセルまたは変更手数料は25ユーロとなっています。キャンセルについては、24時間前までに行わなければならない旨の記載があります。正直、この値段設定であれば、そこまで手痛い手数料でもないので良心的と言えるかもしれません。
特典航空券の予約方法
基本はすべてオンラインで可能
イベリア航空は特典航空券の検索はもちろん、予約についてもオンラインで行うことができます。これは非常に嬉しいところです。必要アビオスについてもカレンダーで表示してくれたりと最低限の使い勝手は確保されているので、そこまでストレスなく検索ができるのではないでしょうか。
まぁ、さすがにオフピークのビジネスクラス空席探しはそれなりに面倒くさい作業となりますが笑。
予約できるかは特典航空券の枠次第
他の航空会社と同様イベリア航空の特典航空券はあくまで枠次第となっています。おそらく直前になればなるほど、開放される席数が増える傾向にあるのだと思いますが、ある程度先の便である場合は特典枠が限定されているため、予約をすることが難しくなります。オフピークシーズンと言えど空席ばかりあるわけではないため、その辺は根気よく探すしかなさそうです。
イベリア航空のマイルの貯め方
今回私もイベリア航空のボーナスキャンペーンのおかげで、そこそこのアビオスをゲットしてしまっただけであり、普段から日常的にイベリア航空のマイルを貯めているわけではありません。個人的には敢えて貯める必要があるかな、と思う瞬間は多いのですが一般的な貯め方をここでご紹介しておきます。
スペイン版グルーポンによる購入
陸マイラー界隈で比較的有名な方法と言えば、スペイン版グルーポンを活用する方法でしょう。不定期にグルーポンサイトでアビオスを販売しており、それを購入して貯める方法が地味に簡単でお得だったりします。
それでも1アビオス=1.2円程度のコスト感?(終了?)
グルーポンサイトで購入できるのは1アビオス=1.2円程度が最安値となります。1.2円で購入できる分は1度に2,000アビオスまでとなっているため、一度に一気に貯めるのが難しくなってしまう難点もあります。上級者は複数アカウントを活用したりと色々な手法でアビオスを輸入していますが、まぁトラブルも多いので自己責任となります。
英語はなし=スペイン語のみ
難易度を上げる話として、グルーポンESはスペイン語のみのサイトであるため、最初はかなり苦戦するかもしれません。また、私も過去数万アビオスをグルーポンサイトから購入した経験がありますが、その後1年間近く付与がされず、最終的に返金処理となった苦い記憶があります。簡単とはいえ、ある程度のリスク付きである点はご容赦ください。
イベリア航空グルーポンでアビオスを購入したら1年間トラブった話
マリオット/SPGポイントからの移行
グローバルホテルチェーンとして有名なマリオットグループのホテルポイントを活用することで、イベリア航空のマイルを貯めることができます。マリオットグループはSPGグループと統合し、ポイントプログラムも統合することが決定しています。
8月26日現在では統合のゴタゴタでよくわからない状態となっていますが、元々SPG側でできたイベリア航空へのマイル移行は継続してできるのではないでしょうか。SPGポイントは20,000ポイントを移行すると、+5,000ポイントのボーナスが付与される仕組みとなっており、非常にお得なポイントプログラムとなっていました。今後もこの方法は活用できると私個人は思っているのですが、統合後はどうなってしまうでしょうか笑。
Kaligo、Rocketmilesでホテルに泊まってアビオスを貯める
具体的には以下の記事を参照していただければと思いますが、最近はホテルに宿泊するだけで大量のマイルが貯まるホテル予約サイトが存在します。キャンペーンなどと併用すれば、アビオスを大量に貯めることできたりするので、気軽に貯めるのであれば断然こちらですね。
Rocketmiles 初回予約で1,000マイル加算付きリンク
まとめ:大西洋横断フライトはやはりスイートスポット
イベリア航空がどれだけ儲かっている航空会社なのかはあまり知りませんが、こういったスイートスポットは比較的集中しやすく、特に米国ユーザーの欧州旅行として頻繁に利用されているのではないでしょうか。
基本的にイベリア航空のアビオスについては、ブリティッシュエアウェイズ側のアビオスとして利用することが多い為、私自身もあまり馴染みが薄い航空会社ではありますが、潰れずにお得なキャンペーンをまた打ち出してもらいたいなと思っていたりもします(まぁ、二度あるかわかりませんが笑)。以上、ご参考まで。