[TG660] タイ国際航空ファーストクラス バンコク~羽田 搭乗記

TG660はバンコク~羽田の間を飛ぶタイ航空のフライトとなります。私は2017年3月にファーストクラスに乗ったのですが、2019年の1月にも乗る機会に恵まれ、2回ほど搭乗することができました。今回は、ファーストクラスで飛んだ2回のフライトの様子を紹介したいと思います。

タイ国際航空 TG660 ファーストクラス

TG660はバンコクスワンナプーム国際空港を出発し、羽田国際空港へ向かうタイ航空の便となります。出発時刻は2019年1月現在PM2:50、到着時刻はPM10:30となっているため、ファーストクラスのサービスを日中フルで受けられる貴重な便と言えます。

ここからはファーストクラスの全貌をご紹介しますが、まずは、2017年3月のタイ旅行の際に利用したときの様子から紹介致します。

Flight in Mar 2017

1週間のタイ旅行をしていたこのとき。最後の帰国便はタイ航空ファーストクラスを利用します。このとき往路の便もタイ航空ファーストクラスを使っていたため、衝撃的な驚きを受けることはないのですが、ファーストクラスらしい濃厚なサービスで非常に満足した次第です。

ファーストクラスのチケットの手配

このときのチケットは、バンコク~シンガポール往復を含むラウンドチケット。ANAのアワードチャートを使用して、114,000マイルと諸税で発券しました。東京~バンコク間は片道52,500マイル程度のバリューがあると考えられ、このフライトがいくらぐらいの価値があるかが気になるところです。

一般的なファーストクラスの販売価格は付加価値に対して、あまりにも高値が付いています(ような気がする)が、それは品格を売るビジネスによくある状況のひとつ。今回のファーストクラスチケットも市場では片道20万円強で販売されており、有償チケットではとても手が出ない値段でした。ただし、特典航空券であれば、話は変わってきます。

さて、今回のフライトはマイル価値に見合うフライトだったのでしょうか。

バンコクスワンナプーム 到着時のお出迎え

シンガポールからのフライトでバンコクに到着。ブリッジ出口では、すでにタイ航空スタッフが待機していました。彼の案内するままにカートへ乗り込み、そのままロイヤルファーストラウンジへ向かいます。

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ロイヤルファーストラウンジの滞在についてはこちらを参照。

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さて、ロイヤルファーストラウンジやロイヤルオーキッドスパも存分に楽しみ、ぼちぼち搭乗時刻となります。自分の荷物を持って、搭乗口へ行こうとラウンジから出ようとすると、ラウンジスタッフからストップがかかりました。

タイ航空女性スタッフ「搭乗口までご案内しますので、ラウンジでお待ちください」

ふむ。そうですか。すでにボーディングタイム10分前だけど、大丈夫なんかな、と思いつつ、しばしラウンジで待ちます。

ラウンジで待つ。

ラウンジで待つ。

ラウンジで待つ。

が、いつまで経っても案内されない!

さすがにラウンジスタッフに「本当大丈夫?」と何度も確認してしまいましたが、結局のところ、出発時刻20分遅れで案内されることに。出発が遅れていたらしいですが、搭乗時刻過ぎたあたりから、全く落ち着かずソワソワしたラウンジ滞在となってしまいました。

ラウンジから移動するのは自分1人だけで、行きと同様にカートで案内してくれるものと思っていましたが、先導スタッフは歩いて搭乗口まで向かう模様。

え、まじか。残念。。。

と思ったのですが、出発はコンコースGなので、実は通路が狭くカートで案内できなかったというのに後から気づきました。先導スタッフのスピードがこれでもかというくらい早く着いて行くのに必死だったのが、このときの印象です。

チケットのチェックで若干名並んでいるのを横目に、スタッフ通路から待ち時間ゼロで通してもらいます。手厚くされてるような、手荒なおもてなしを受けているような笑。

待合場所では、その3分後に優先搭乗の案内。ファーストクラスまたはタイ航空プラチナメンバーが1番目の案内となっていました。ちなみに、幼児や障害者の優先搭乗はアナウンス前にすでに機内へ誘導しています。ということで、休暇最後の機体に乗り込んで行きます。

タイ国際航空 TG660 ファーストクラス シート

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行きと同様のシートアブレスト。ボーイング747のこちらの機体はファーストの座席数9席となっています。往路で使用したものと同じ構成ですね。9席中8席が埋まっているのは日曜日の出発だからでしょうか。なかなかの占有率。

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ファーストクラスは、タイ航空カラー全開の大型シート。完全個室になるタイプではないものの、プライベート空間は非常に高いですね。

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ハンガーラックもシートに組み込まれており、機能性は抜群。ジャケットを脱いで、荷物整理をしていると、さっそくおしぼりが提供されました。座席のひじ掛け棚には、すでにウェルカムスイーツも用意されています。

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座席右肘かけ内部を開けると、シートコントローラー、モニターコントローラーが埋め込まれています。残念ながら、レスポンスは往路同様にイマイチ。

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ノイズキャンセリングヘッドホンも重厚なケースに収められています。アメニティケースはタイ航空マーク付きのリモワ。行きでももらいましたが、色違いで非常に嬉しい一品。うぉおお、この色は本当カッコイイ!これ、何色あるんでしょうか。集めたくなります。

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出発前にシートをちょっとだけいじってみます。相変わらず大した動きはしません。海外シートでよくある背もたれが遠いのがちょっと気持ち悪いですね。

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さて、適当に荷物整理をしていると、ウェルカムドリンクの提供が始まりました。今回もウェルカムドリンクはドンペリニヨン2006。なかなかこのランクのお酒はプライベートじゃ飲めないですからね。味オンチですが、楽しませていただきます。

ちなみにドンペリの市場価格はこんな感じです。調べてみると、意外に手が出ないこともない金額だったりします。

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機内食メニューも重厚。ページ数ほとんどないのに、カバーの威圧感は1級品です。窓4つ分を占領するファーストクラスシートを堪能しながらグラスを開けます。さて、今回のメインディッシュは以下のラインナップ。

  • シーフードパイ
    ほうれん草と松の実のソテー ミニトマト
  • ラムチョップのスパイシーガーリックバジルソースがけ
    ジャスミンライス
    タイ風ねぎ入り玉子焼き
  • 和牛すき焼き
    御飯 野菜付け合わせ

ラムチョップの名前に引かれて、そちらをチョイスしました。

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ドンペリを飲み終わっても、まだ後ろの方はガタゴト搭乗準備が続いています。ということで、次はシンハービアをいただくことにしました。

ファーストクラスでビール?いいんですよ。分相応ってやつで。高い酒が好きなら、飲めばいいし、安い酒が好きなんだから飲んだっていいでしょ笑。

そして、ほどなくして出発。たった6時間のフライトです。ゆっくり楽しみたいですね。

タイ国際航空 ファーストクラス 昼食

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出発後、15分程度で安定飛行に入ります。こちらは優雅な座席に座り、ただCAに任せるまま。食事のセッティングをしてもらいます。

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まずは前菜(メニューには記載なし)がサーブされました。ファーストクラスだけあって一品一品丁寧に飾り付けされているのがわかります。タイ風の味付けですが、現地ローカル飯じゃこんな洒落た皿使わないので、本格派高級タイ料理って感じですね笑。

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そして温められたパンがバケットで 提供されます。もちろんこのパンは食べ放題。バター付けて食べますが、ぶっちゃけ何も付けなくても美味しいです。

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左写真:アメリカ産帆立串

右写真①:鮭南蛮漬 合鴨塩蒸し串
右写真②:鶏野菜巻き ほうれん草お浸し
右写真③:海老芝煮 出し巻き いちょう南瓜

メインディッシュはまだですが、このへんは料理名のいまいちよくわからぬ料理が続きます。美味しいと言えば美味しいのですが、正解がよくわからないので、コメントが難しい。。。

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こちらは、鶏とココナッツミルクのスープ”トムカーガイ”。タイの代表的なスープ料理ですね。日本ではあまり食べない味ですが、コクがあり濃厚なシチューチックな味。スッキリしてる。ウマス。

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ここでメインディッシュが登場。ラムチョップ。見た目は非常に美味しそうなのですが、なかなかナイフが通らず食べづらい上に噛み切るのが大変で味どころではありませんでした。

このへんでもう満腹気味。

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メインディッシュの後は、”フレッシュフルーツ盛り合わせ”と”チーズ盛り合わせ”。美味いんだけど、、、

腹が苦しい

もっと食べたいけど、とにかく腹が苦しい。

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追い討ちをかけるようにデザートの盛り合わせ(抹茶と胡麻のティラミス、タイ伝統菓子)がサーブされます。

しかし、苦しい

食べたいのですが、とにかく頭の中はスイーツの甘みではなく、胃の圧迫感です!このときほど胃袋の圧迫感を嘆いたことはありません。

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食後はもちろん横になりました。若干気流が悪く揺れがひどい時間帯があったのですが、それ以上に、、、

腹が苦しい

なので、しばらくは眠れそうにありません。うーむ、困った。本当に困った。

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苦しい思いに耐えて横になっていたら、どこかのタイミングで寝落ちしてたようです。気づくと機体は大阪南部まで来ていました。

ファーストクラス トイレ

蘭の花で飾られた香りよいトイレ。ファーストクラスのエリアには、個室トイレが2つ用意されています。トイレの広さはエコノミークラスの広さと同じ程度でした。

トイレ内にはアメニティもちゃんと用意されています。ボディミルク、香水など。

ブランドはロクシタン。ロイヤルオーキッドスパのブランドと同じロクシタンですね。あまり気にしていなかったが、タイ航空はロクシタンで統一しているのでしょうか。

ファーストクラス 羽田空港到着

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あっという間の帰りのフライトでしたが、実は食事は1回だけ。偏西風の影響もあり、フライト時間が短く、食事の提供が1回だけというのがちょっと寂しいところでしたが、2回あっても食べれるわけじゃなかったので、まぁいいかな、と思います。ほどなくして羽田空港に到着。

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機体を降りた後は、もういつも通り。ファーストクラスだからと言って、羽田の長い廊下をカートでかっ飛ばしてくれるわけではありません。皆と同じように、入国審査を通過しバゲッジレーンに並びます。

さて、ファーストの優先降機もあって、レーンが動き出すまでに15分くらいかかった印象があります。続々と自分の周りにはエコノミー客も集まりだしました。何番目に自分のトランクが出てくるかなと思っていたところ、

なんと1番目に出てきました

ファーストクラスっすげえ!と感じましたが、至極当然とも言えます。ただ、荷物が1番目に出てくる優越感はなかなか価値のあるもののように感じてしまいました。

Flight in Jan 2019

2018年から2019年にかけての年末年始で行ってきたタイ。帰りのフライトはタイ航空のファーストクラスを予約していました。2017年にも乗ったフライトですが、そのリベンジといいますか、満足度の高さからリピートした次第です。

ファーストクラスチケットの予約

予約は今回もANAマイルで手配します。ANAマイルはスターアライアンス系列の中でもかなり自由度の高いルーティングが組める点や、ソラチカルートを代表とするマイル調達方法が群を抜いて充実しているマイレージプログラムです。ソラチカルートの制限強化などこの2~3年間でノウハウは若干変化しましたが、まだまだお得度合いの高い方法であることは間違いありません。

なお、具体的な発券方法はこちらの記事を参照ください。

タイ航空ファーストクラス専用チェックイン

前日に宿泊していたWバンコクからタクシーでスワンナプーム国際空港へ来ました。バンコクのスワンナプーム国際空港はタイ航空のホームであり、タイ航空の設備が至るところに充実しています。

ファーストクラス搭乗者は専用チェックインエリアを利用できます。

チェックインカウンターでは着席してパスポートを渡すだけ。待ってる間はお水をいただけました。

この後はタイ航空専用ファストレーンから、出国手続きを行い、その流れでファーストクラスラウンジまで案内してもらえます。チェックインの段階からずっと誰かしらのスタッフが横にぴったり付いて誘導してくれるおもてなしは、やはりファーストならではですね!

搭乗前はロイヤルファーストクラスラウンジで待機

搭乗時間までの間はロイヤルファーストクラスラウンジでしばし待機。今回ロイヤルオーキッドスパにも行きましたが、残念ながらそちらは大外れを引いてしまいました。

色々とラウンジでのんびりしたり、スパを受けたりして自由な時間を過ごしているとあっという間に搭乗時間が来てしまいました。

ラウンジから沖止めのバスへ誘導されて、機内まで案内されます。タイ航空はスワンナプーム空港であっても沖止め運行しているんですね。なんだか意外。

今回はオープン型の座席

 

機内に乗り込んでみると、前回の半個室型シートとは異なり、開放的な座席となっていました。

機材はB747-400、決して新しい機材ではありませんが、こういうオープンな座席も悪くありません。フライト時間が5時間程度ということを考えると、こういう座席もいいですね。

シート幅は窓4つ分はあるだろうサイズとなっています。ビジネスクラスも十分快適なのですが、それでは味わえない解放感を感じますね。

 

左手側にはコントローラー類。左手前方のだいぶ遠いところに今回もリモワのアメニティがありました。

周辺を見てみると、ファーストクラスの座席10席のうち、搭乗者は6名。日本人4名、タイ人2名となっていました。元旦のフライトだからでしょうか、意外に空きはあるものですね。

今回もドンペリをいただきつつ、タイを離れたいと思います!ちなみに、現在はドンペリ2009が提供されているようです。

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機内食はやはり満腹になるボリューム

離陸後は再びドンペリを継続。機内中央のエリアにお酒やワインが常備されました。最初に出てきたのは、おつまみとして

  • クリスピーオイスターマッシュルーム スパイシーアボガドサルサ

サクサクしていて美味しかったですね。

その後で、パンの盛り合わせも出てきました。バターとローストガーリックが付いてきましたが、あまりガーリックを直接のせて食べることはしないので、避けてしまいましたが。

  • 蟹とアボガドのサラダ
  • グリーンアップルレムラード
  • 生ハム ビーツソース

メインディッシュは洋食をチョイス。

  • 和牛フィレステーキ
  • ローストポテト
  • インゲン豆とエシャロットのバターソテー
  • ベービーキャロットとエシャロットのバターソテー

前回のラムチョップは固すぎて食べれませんでしたが、今回のフィレステーキは良かったですね。もちろん地上で食べる高級ステーキには及びませんが、贅沢な瞬間を体験させていただきました。

その後はキャセイのような台車に乗せて、チーズの盛り合わせとフルーツ盛り合わせをサーブしてくれました。ドラゴンフルーツを少々多めにオーダーします。

チーズとフルーツの盛り合わせに追い打ちを掛けるようにデザートの盛り合わせ。やはり今回も満腹になって帰国することになるようです笑。

あっという間に到着する5時間

あっという間の5時間が経過しました。機内食を食べた後はすぐに就寝し、目覚めたらもうすぐ羽田空港という状況。また、地獄の日本に戻って日常が始まります。

タイ旅行の楽しさもさることながら、やはりファーストクラスの居心地は別格としか表現できませんね。

まとめ:バンコク発ファーストは何度でも乗りたい

すでに2回搭乗したバンコク発のタイ航空ファーストクラスですが、またどこかで次回乗りたいなと早速考えているくらい満足度の高いフライトでした。

旧式の座席やフライト時間がたった5時間しかない点を考慮すると、ファーストを余すことなく体験できるフライトとは言い難いのですが、バンコク発のサービスの良さを考えるとまた何度でも乗りたい路線と感じます。

以前からあるいくつか残念な点として、

  • キャビアが提供されない
  • Wifi に対応していない
  • フライト設備が古い(モニターのレスポンスが悪い等あり)
  • 搭乗口まで歩かされる

など複数あるのですが、圧倒的に満足度の高い経験だったと感じています。代表的なものとして、

  • ロイヤルオーキッドスパのVIP対応(外れるときもあります笑)
  • ロイヤルファーストラウンジでの快適な滞在
  • ファーストクラスの快適なフライト環境と豊富な機内食

などが魅力的なサービスではないかと。具体的にこのフライトが何円の価値があるのかは人それぞれだと思いますが、マイルで発券するのであれば片道50,000マイルは軽く超えているのではないかと感じます。

以上、ご参考まで。

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