毎年恒例の”年末温泉の会”というものをやっているのだが、年末年始というのはなかなか宿が取りづらい。その上、価格が高騰している場合も多く、コスパの悪い会費について全員のコンセンサスを得られずらい。そのため、この年末温泉の会に設定される予算は、いつも限りなく低予算という非常に残念な状況で実施している。
しかしながら、そんな縛り要件を乗り越えつつ、満足度の高いプチ温泉旅を求めるのが毎年の恒例。今年度はこちら府中にある”縄文の湯”を有効活用してエンジョイしてみた。
目次
日帰り温泉縄文の湯
こちら縄文の湯は、天然温泉を謡っているビル内温泉施設である。日帰り入浴も可能。また、宿泊での利用も可能ということもあり、利便性はなかなか高め。
今回は新宿でたらふく飲んで食ってから、府中へ移動。その後、午後8時過ぎに入館するも店内ガラガラ。年末というのに、このガラガラ感(と言ってもまばらに客はもちろんいる)は非常にありがたい。
- 営業時間:午前10時~翌朝午前9時
- 基本セット料金:2,500円
※ 深夜料金はプラス1,500円 - 整体、足つぼ等の施設あり
- 食事処、休憩処あり
府中駅から1分の好立地
新宿から快速で30分程度の距離にある京王線府中駅南口から、徒歩1分ほどの立地。府中といえば東京競馬場というイメージしかなかったが、実は駅の目の前には伊勢丹があったりと、意外にも栄えている雰囲気がある。
また、近くには大國魂(おおくにたま)神社がある。ここは明治神宮・東京大神宮・日枝神社・靖国神社と並び、特に格式の高い「東京五社」の一つで、由緒と歴史・格式のある、東京を代表する神社だそう。
受付
受付はだだっ広い空間がお出迎え。入口で靴を靴箱へ入れて受付カウンターへ。なお、温泉施設なので、靴箱の段階で靴下を脱いでおくのがオススメ。
受付横にはゴロゴロできるスペースがあり、ちっちゃなゲームセンターと化している。退館前の隙間時間、おっさん二人で将棋を打つも決着はつかず。
温泉の種類
ホームページによると、「ナトリウム塩化物・炭酸水素塩温泉(低張性弱アルカリ性温泉)」とのこと。保温効果、殺菌効果があるらしく、肌にはいいらしい。実際、入った印象としては保温効果が高いのを実感できた。なかなか宣伝に違わず泉質は良さげ。風呂の種類としては以下のようなものがある。
- 大浴場(温度高め)
- 大浴場(温度ぬるめ)
- ジェット風呂
- 半露天風呂
- サウナルーム
- 水風呂
半露天風呂があるのは、なかなか嬉しいポイント。全体的に混雑はほとんどしていなかったため、ゆっくり浸かれるのは非常にいい。また、夜は見られないが、朝風呂のときには、広大な窓から富士山が見える絶景という点もお勧めできるポイントだろう。
ただ、一つだけ残念なのはシャワーが弱すぎる点。ビルの高い階層にあるせいもあってか、一度にたくさんの人がシャワーを使っているときは、シャワーの水圧がちょぼちょぼとしか出てこない。これは温泉施設として致命的な欠陥。この辺はなんとかしてもらいたい。
地味に満腹になれる食事処
元々新宿で十分飲んだはずだが、こちらでも飲みたくなってしまう仕様。ドリンクも温泉施設としては豊富で、ビールもプレミアルモルツが提供されている。
こちらも地味にテーブル数が多かったり、日本酒が豊富だったりと飲みの場としては快適だったりする。
ちなみに飲食処は平日は午後12時までとされているが、金土祝前日は朝まで営業しているという、かなりの力の入れよう。この日も午後11時の段階でガラガラの様子。深夜1時過ぎまで忘年会と称して飲ませてもらったが、まぁほぼ貸し切り状態は快適だわ。
ただ、ちょっと空調が弱いせいか寒かったりするのは、イマイチポイントかもしれない。
こちらは朝6時からスタートする朝食メニュー。鮭定食のセットを注文。
夜もガラガラだったが、朝もガラガラ。なんなんだ、この閑散度合い。
ブース型の休憩処
休憩処はリクライニングチェアが用意されており、ブース毎に仕切られている。各ブースには大型のテレビモニターが付いており、リクライニングチェアのヘッド部分についたスピーカーから、テレビ音声を聞くことができるようになっている。
リクライニングチェア以外にも畳フロアも用意されており、雑魚寝ができるスペースもちゃんと用意されている。
もちろんブース席にはコンセント有り。スマホの充電器はここでフル充電ができる。
なお、フロア全体の空調は統一されているので、個人個人ではブランケットで温度調節する必要あり。一緒にいった友人と意見はここで別れたが、”寒い”2名、”ちょうどいい”2名という結果となった。
雑誌・漫画コーナーもあるが、ブース席のライトを使ってもかなり暗いのであまり読みたいという気分にはなれないかもしれない。。。
いや、まぁ色々快適になるべく配慮した設計が随所にみられるのは非常に好感できるが、こういう共有の休憩処は利用者のマナーが悪いケースが多い。特に、いびきが悍ましい程うるさい輩がいたりした場合は、周辺数十ブロックはとても寝られたもんじゃない。
また、地味にブース席から聞こえてくるテレビの音量が無駄に大きく(もちろん調整して小さくできる)、席をいくつ離れても睡眠が妨げられるというイマイチなポイントがちらほらあるのも悩ましい。
まとめ:深夜込みなら十分おすすめ
「地元の民の間では(値段が)高すぎる」などネット上で散々言われてはいるが、府中という土地柄混み具合もほどほどで非常に心地よい。たしかに、日帰りだと風呂入るだけで、2,500円という値段はちょっと割に合わない価格帯。ただ、深夜滞在を込みにすると、3,900円ポッキリ。ここまで行くと、価格的に十分おすすめと言えよう。
だが、一方でシャワーがイマイチな点や寝床環境の今一つ満足できない点があるなど、ちょっと惜しい部分が目立つ施設という印象が残る。
日帰り温泉施設も正直これ位のクオリティがあれば、十分と言うことはできるので過剰に上を求める必要はないが、一つの体験談としてご参考にしていただければ、と思う。もし快適にぐっすり眠りたいというのであれば、ちゃんとシティホテルなりビジネスホテルを確保するのがいいのは間違いないだろう。