最近海外の移動手段はもっぱらUber(東南アジアであればGrab)を利用することが多いです。発展途上国に限らず、世界中でぼったくりタクシーが横行しており、基本的に外国人がタクシーに安心して乗車できる国は日本、アメリカ、イギリスぐらい、というのが筆者の感覚ですね。少々極端な表現かもしれませんが、100%安心して利用できる国は非常に限られている、と言っていいかと思います。
そのため、海外で移動する際は、頻繁にUberなどの配車アプリを利用させてもらっています。ドライバーとのコミュニケーションをアプリ上で全て済ませられるUberは非常に便利で、トラブルが少ないためですね。今回、香港訪問時にUberを利用してみて香港のUber事情について確認してきました。その結果をご紹介します。
目次
Uberとは
まず話を始める前に、初めてUberという単語を耳にした人向けにUberという配車サービスがどういったものかを簡単に紹介したいと思います。主だった特徴は以下のとおり。
- 面倒な料金交渉がいらない
(タクシー運転手との交渉がアプリ内で完結する点) - 現金がいらない
(クレジットカード払い) - 自分の現在地からUberを呼ぶことができる
- タクシードライバーの名前とドライバーの評価、車種、予想料金が事前にわかる
- 料金が一般のタクシーと比較して安い場合が多い
(逆に混雑時は割高となるケースもある) - 通信環境がないと、アプリを操作できない
(すなわちUber車を呼べない) - 地域によっては、Uber車が見つからない場合がある
個人的に英語の通じないタクシードライバー相手に面倒な料金交渉を吹っかけられるのが嫌で、Uberを愛用している次第です。
さて、ここからは、香港でのUber事情について紹介しましょう。
香港のUber事情(ネットでの評価)
香港でUberを利用する前に一通りネットでの香港Uber事情を調べておきました。情報量として不足している部分や異なる意見も複数見られましたが、大まかには以下の意見が多いです。
- 通常のタクシーと比べて高級車である場合が多い
- 通常のタクシーと比べて運転が丁寧である場合が多い
- ヴィクトリアピーク周辺などタクシーがない地域では重宝されている
- 値段は通常のタクシーと同程度かやや高め
- 配車を依頼しても全然来ない場合もあり
なお、香港には一般車両で迎えに来てくれるUberXとリムジンで迎えに来てくれるUber Blackの2種類があります。今回は特段の断りがない限り、UberXに関する内容と捉えてもらえればと思います。
さて、ネットの評判と実際はどうだったのでしょうか。
実際に使ってみた(1件目)
とある土曜日の深夜1時頃。チムチョーサイと呼ばれる九龍半島の南側から旺角と呼ばれる北に地下鉄3駅ほどを目的地としてUberを呼んでみました。なお、深夜1時だと、香港の地下鉄はすでに運休している時間帯です。
Uber呼んでも全然来ない
約7分で迎えに来る、との表示が出ました。距離的にも7分前後で来れそうな距離であることから、とりあえず待ってみます。
3分後、約10分で迎えに来る、との表示に変わりました。そして、タクシーはどんどん自分とは違う方向へ進みだします。
10分後、タクシーは迂回を繰り返し未だに近づく気配がありません。
やむを得ず、こちらからキャンセル。
道路規制の問題?
今回やむなくキャンセルをしてしまったのですが、なぜUber車は時間通りに来なかったのでしょうか。いくつか考えられる理由があります。
香港の交通ルール
香港の交通ルールは非常に複雑です。特に道路の作りは現地の人でもよく間違えるくらい入り組んでいます。
このチムチョーサイという地区は、中の通りは狭く入り組んでおり、それを囲むように大きな通りが伸びています。進む方向によっては、大きく迂回しなければならず、Uber車の位置と自分の位置関係によってはかなりの時間が掛かってしまうのかもしれません。
Uberドライバーに問題がある?
自分は、レーティング等で評価の低い又は付いていないドライバーは基本的に避けるようにしています。ただ、多少レーティングが付いていても、仮にUberドライバーが悪意を持って無視するなどの行為をした場合には、こういった状況になり得ることが考えられます。
明確な証拠がある訳でもないので、この可能性は肯定も否定もできません。
実際に使ってみた(2件目)
こちらは日曜日の午後11時頃。エアポートエクスプレスを使って香港国際空港へ行くため、旺角から九龍駅までUberで利用したものです。
このときも、ホテル前でUberを呼び、しばらく待機しました。今回は幸い5分少々で迎えに来てもらえることができました。
九龍駅周辺をぐるぐる
今回来てもらったドライバーはそこそこ香港でも走っているので、地理もちゃんと理解しているようだったのですが、Uber側の誘導アプリと九龍駅の構造の相性が非常に悪く、長いこと駅周辺を右往左往する事態となってしまいました。
深夜時間帯ということもあり料金は高め
旺角から九龍駅までは一般のタクシーを使えば、大体40香港ドル(約640円)。今回は割増料金は1.6倍とされているので、合計60香港ドル(約960円)と若干の高めの料金が請求されました。
ただ、九龍駅まで行く場合には、無料シャトルバスを使うのが最安と考えられます。もちろん時間帯とバス停までの距離に問題がなければ、という条件付になってしまう点は留意したいところですね。
実は、香港のタクシーは2017年に値上げが検討されているらしく、従来の料金から16~18%ほど値上げされる見込みとのこと。そのため、通常のタクシーの料金とUberタクシーの料金の差は縮まることが予想されます。
まとめ:道路状況の複雑さはあれど、Uberは香港でも便利
香港でのUber事情を実体験を元に紹介しましたが、基本的に他の国と同様、便利なインフラツールとして機能するのは間違いありません。ただ、香港特有の道路事情等から、Uber車がすぐに来なかったり、真っすぐ目的地まで辿り着けなかったりとプロじゃないからこその煩わしさがあったりします。
(一般のタクシードライバーでも間違えてそうな気もしますが・・・)
そういった面も含めても、コミュニケーションが簡素に済む点や現金が不要な点を考慮すれば、これから益々利用する価値は高まっていくのではないでしょうか。比較的便利に使えるということもあり、次回香港訪問時もUberを活用したいと思います。
他の国でもUberは便利
香港以外でもUberを利用していますが、非常に便利な配車アプリです。そのときの使用感については以下の記事をご覧ください。