英語表現の中で”No need to”と”Needn’t”というものがあります。どちらも同じ「必要ない」を意味する表現ではありますが、この表現の間で違いはあるのでしょうか。非常に似通った面があり、違いがわかりづらいのですが、今回はこの表現の違いについて紹介したいと思います。
目次
”No need to”と”Needn’t”は違うのか
Formalなのは”Needn’t”
よりフォーマルな表現であるのはどちらかというと、”Needn’t”の方と言えます。なかなか日本人で違いを理解するのは難しいのですが、USよりもUKでは、より一般的な表現とされています。
とはいえ、日常会話の範疇であれば、どちらを使用しても支障はないでしょう。どちらであっても決して相手を不快にさせるようなレベルの表現ではありません。
同じ意味で使うことができる
前述していますが、基本的に”No need to”も”Needn’t”のどちらも「必要ない」という意味で用いることができます。
たくさん準備をしてきたため、テストについて心配する必要はありません。
たくさん準備をしてきたため、テストについて心配する必要はありません。
上記の例文のどちらも、「テストについて心配する必要がない」ことを意味しており、どちらの表現でも(若干のフォーマルさの違いはあれど)同じ意味となります。
意味が異なる場合もある
ただし、意味が異なってくる場合もあるため、若干注意をした方がよい場面もあります。例文で見ていきましょう。
(実際に着ていたかどうかに関わらず)ジャケットを着る必要はありませんでした。
”didn’t need to”という表現を使うと、実際にジャケットを着ていた場合であっても、着ていない場合であっても、「ジャケットを着る必要がなかった」ことを意味する文章となります。
(実際に着ていたものの)ジャケットを着る必要はありませんでした。
一方で、”needn’t have”を用いた場合、実際にジャケットを着用していたという事実があり、「ジャケットを着る必要がなかった」ことを述べている文章となります。
別の例文でもその違いを見てみましょう。
彼女はすでに科目を修了していたため、彼女はテストについて心配する必要はなかった。
こちらの例文では、”She had already passed the course”であったため、テストの前から「必要ないこと」を知っていたことになります。
例文からわかるとおり、「彼女」は心配する必要がないため、”テストについて心配していなかった”ということが文章からわかります。
試験は非常に簡単だったため、彼女はテストについて心配する必要はなかった。
一方で、こちらの例文ではテストを受けるまで、「必要かどうか」はわからない状況であり、テストを受けた結果、「必要なかった」ということがわかった、という意味となります。
こちらは、テストを受けるまでその難易度がわからないため、「彼女」は”テストについて心配していた”という事実があったうえで、結果として「必要はなかった」ということを指しています。
まとめ:過去形で使う場合に留意
基本的に、”No need to”も”Needn’t”であっても、現在形であればほぼ同じ意味で使用することができます。フォーマルさが若干異なるものの、ほとんど意識せずに使っても問題はないでしょう。
一方で、過去形で使用する場合には、若干の意味の違いが出てきます。和訳すると、意味の裏にあるニュアンスまで正確に出てこないため、わかりづらくなってしまうのですが、ネイティブ相手への通じ方が変わってきます。表現を使用する際は若干の留意をするのが良いでしょう。以上、ご参考まで。
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