BesideとBesidesを間違える人々

今回は、たった一文字で意味が変わってくる”Beside”と”Besides”を紹介したいと思います。どちらも非常に簡単な英単語なのですが、とにかく見た目と発音が似ているものだから、頭の中で区別できていないと非常にややこしく感じるかと思います。

BesideとBesidesを間違える人々

日本人の方で間違えている人は(もしかすると)そこまで多くはないのかもしれません。ですが、意外とタイポも含めてのミスが散見される”Beside”と”Besides”という英単語。決して難しい英単語ではないのですが、”s”がひとつあるかないかの違いで意味はだいぶ異なってきます。

Besideの意味・用法

まずは”Beside”の意味を確認しましょう。

Beside (preposition)

No.1 At the side of; next to.

No.2 Compared to another person or thing

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/beside

まず意味に入る前に、”Beside”はPreposition(前置詞)です。そのため、直後に名詞が入り、その名詞との関係性を示す単語となります。では、意味について見ていきましょう。

No.1では、「そばに、隣に」という意味を有していることがわかります。このとき、”Beside”は物理的な位置を示しています。

No.2では、「(別の人・ものと)比較して」という意味を有しています。

例文
Our school was built right beside a river.
川のすぐそばに私たちの学校は建てられた。

Next toよりもフォーマルな表現

実は、”Beside”という単語は、別の単語・フレーズでも言い換えることができ”Next to”と表現することができます。ですが、”Next to”よりも”Beside”はよりフォーマルな表現となります。

Besideを用いた慣用句

Idioms
No.1 Beside yourself 我を忘れて、逆上して
No.2 Beside the point 的外れ

”Beside”が物理的な位置を示す前置詞であることは前述したとおりですが、そこから派生して”Beside yourself”や”Beside the point”などの表現があります。自分から使う場面は少ないかもしれませんが、意外と色々なところで出てきますので、覚えておくと良いでしょう。

Besidesの意味・用法

一方で、”Besides”の意味も見ておきましょう。

Besides (preposition, adverb)

In addition to; also:

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/besides

“Besides”は前置詞だけでなく、副詞としての用法があります。そのため、一単語でも意味を成して使われます。

具体的な意味は、「加えて、~もまた」となります。”Beside”が物理的な位置関係を示しているのに対して、こちらは文同士(節・句同士)の関係を示す、すなわち後述する追加的な情報を強調するための単語であるため、比較的違いはわかりやすいのではないでしょうか。

例文
Do you play any other sports besides golf?
ゴルフ以外に何かスポーツをしますか?

なお、上記で紹介している意味以外でも参照する英英辞書によっては、”Except / Other than”、”Together with”、”As well as”などといった表現としても使用できることが述べられています。これについては、”Besides”の単語の起源とも重なり、後述する論争に直結していきます。

Besidesの前後は通常カンマを用いる

”Besides”(副詞)を文章の中で用いる場合には、前後をカンマで挟む傾向があります。そのため、文頭で用いられることが多いのも、これが理由にあります。

As a linking adverb, we usually put a comma before and after besides in writing:

https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/beside-or-besides

もちろん、”Besides”をカンマで括らずに使用している英文も多数あるため、絶対的なものではないのですが、文章の中の読みやすさ、自然さで言うとカンマありのケースが多いかと感じます。

Besidesの起源と前置詞の取扱い

”Besides”の起源を調べてみると、やはり”Beside”から派生した英単語だったようです。

attested from c. 1200, common after c. 1400, from beside (q.v.) + adverbial genitive -s. Once sharing all the senses of beside, now properly limited to the adverbial sense “in addition to, otherwise.”

https://www.etymonline.com/word/besides

”Beside”の副詞的な意味として、”Besides”が限定利用されていることがわかります。

ただ、その一方で、”Besides”が前置詞としても認知されている点については、以下のような文法上の論争もあるようです。

Some critics argue that beside and besides should be kept distinct when they are used as prepositions. According to that argument, beside is used only to mean “at the side of,” as in There was no one in the seat beside me. For the meanings “in addition to” and “except for” besides should be used: Besides replacing the back stairs, she fixed the broken banister. No one besides Smitty would say a thing like that. But this distinction is often ignored, even by widely respected writers. While it is true that besides can never mean “at the side of,” beside regularly appears in print in place of besides. Using beside in this way can be ambiguous, however; the sentence There was no one beside him at the table could mean that he had the table to himself or that the seats next to him were not occupied.

https://www.yourdictionary.com/besides

少々長文になるため、読むのが面倒くさいと思いますが、要約すると「文法上、”Beside”を前置詞として用いる方法と”Besides”を前置詞として用いる方法は完全に分けるべきで、”Besides”は副詞としての”加えて、~もまた”という意味に限定すべきである、という批判がある」という話です。

私自身はアカデミックな言語学者でもないため、用法にこだわりはありませんが、”Besides”が比較的誤解されずに使いやすいのは副詞的な用法かと感じています。

まとめ:Besidesの前置詞的用法だけ注意

これまで述べてきたとおり、これら2つの単語でそこまで困惑する必要はなく、”Beside”は前置詞として物理的な位置関係を示す際に用いる、”Besides”は副詞として「加えて」という接続的な意味を用いることに留意しておけば、そこまで大きく混乱することはないかと思います。

ときどき出てくる”Besides”の前置詞としての用法は、若干混乱しやすいかもしれませんが、抽象的な意味での「~離れて、~以外に」という意味で理解しておくと、よりわかりやすいでしょう。

もちろん全体の文意次第でその訳は変わってきますが、概念としての理解を進めておくことで色々な場面にも対応できるかと思います。以上、ご参考まで。

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