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Soon/Early/Quick/Fastはどう違うのか

日常表現としてよく出てくる単語”Soon”, “Early”, “Quick”, “Fast”、いずれも中学校で習うレベルの英単語であり、そこまで難しいものではありません。意味は「早い」「素早く」などの表現がよく当てられますが、細かい違いはご存じでしょうか。今回はこの単語達について、スポットを当てたいと思います。

Soon/Early/Quick/Fastはどう違うのか

Soonはどのくらいの期間?

Soon

in or after a short time.

https://www.lexico.com/en/definition/soon

“Soon”は日常会話でもよく出てくるフレーズです。比較的短い時間を指しているのは確かなのですが、どの程度の長さなのでしょうか。いくつか例文も交えて見てみましょう。

例文
She soon realised her mistake and apologised to us all.
(参考訳:彼女はミスにすぐ気づき、私達に謝りました。)

時間軸は定かではないのですが、レストランでのウェイターなどをイメージしてよいかと思います。ミスをしてしまってから、ほんの数分ぐらいでしょうか。何かサービスを提供して、ほどなくしてミスに気付いた比較的短い時間を”Soon”で表現しています。この例文だと、辞書の定義に比較的近い意味合いとなっているのではないでしょうか。

例文
The summer is coming. Soon the tourists will arrive.
(参考訳:夏が近づいてきました。もうすぐ観光客がやってくるでしょう。)

こちらの例文では、具体的な日数などは示していないものの、「近日中には観光客がやってくる」ことを示唆しています。”Soon”は短い時間と言いつつも、数日単位での時間を表すこともできます。

例文
I was sorry to hear you are not well. I hope you get better soon.
(参考訳:体調が優れないと聞き残念です。早く良くなるといいですね。)

最後の例文では、体調が良くなる時点は定かではないものの、「(願わくば)できる限り早い時期」に回復することを願っている趣旨となります。体調が悪い原因にも依りますが、5分後、10分後よりは翌日、翌々日などの期間でも”Soon”を用いて表現したりすることもあります。

上記の例文のいずれでも、具体的な期間を言及しているわけではなく、あくまで主観的な短い期間について述べていることがわかります。

Earlyは単純に「早い」わけではない

Early

Happening or done before the usual or expected time.

https://www.lexico.com/en/definition/early

”Early”もよく耳にする単語かと思います。”Early”は「早い」という意味なのですが、ある特定の時刻または通常の時刻よりも前の時刻である、ということがポイントかと思います。

こちらも例文で見てみましょう。

例文
We’ll have to get up early to catch the flight.
(参考訳:飛行機に乗るために早く起きなければならない。)

こちらの例文では「飛行機の時刻」よりも早い時間に起きなければいけないため、”Early”が使われています。

日本語訳だと「すぐに」という表現となり、”Soon”と差が出ませんが、こういうケースで”Early”は使えません。

間違った例
They had only been in Greece for a week but they early learned to speak a few words of the local language.
(参考訳:彼らは1週間ギリシャにいただけだが、すぐに現地語を話せるようになった。)

正しい例
They had only been in Greece for a week but they soon learned to speak a few words of the local language.
(参考訳:彼らは1週間ギリシャにいただけだが、すぐに現地語を話せるようになった。)

何かの時刻よりも前を示すような文章でないため、ここでは”Early”ではなく”Soon”が用いられます。

Quickは「素早い」動き

Quick

Moving fast or doing something in a short time.

https://www.lexico.com/en/definition/quick

”Quick”は動きそのものが短い時間でなされることを指しています。日本語訳だと「素早い」のような表現が適していることが多いと言えます。

ちなみに、”Quick”は名詞または形容詞です。副詞は”Quickly”となります。

こちらも例文で見ていきましょう。

例文
We need to have a quick chat before the meeting.
(参考訳:会議の前に手短に会話をしておく必要があります。)

上記の例文だと、会議前に一言二言の短時間の会話について”A quick chat”と表現していますが、感覚的な時間でいうとほんの1-2分のような短い時間を指しています。もちろん具体的な時間の定義があるわけではないのですが、会話の時間として、(主観的に)非常に短い時間を意味しています。

また、「物事や動作が早い」というわけではなく「時間が短い」という意味で”Quick”を用いることが可能です。”Chat”の行為そのものが早い、という意味として解することもできるかと思います。

Fastは早い速度をイメージする

Fast

No.1 Moving or capable of moving at high speed.

No.2 (of a clock or watch) showing a time ahead of the correct time.

https://www.lexico.com/en/definition/fast

”Fast”は”Quick”と似た印象を持っている方も少なからずいるのではないか、と思います。非常にイメージは近いのですが、”Fast”は早いスピードをもった動きを指しています。

ちなみに、”Fast”は形容詞または副詞です。そのため、”Fastly”などといった表現はないので、ご注意を。

さて、こちらも例文を見てみましょう。

例文
He was driving too fast.
(参考訳:彼は早すぎる速度で運転していた。)

文字通り「非常に速いスピード」を意味するために”Fast”を用いています。

例文
They provided really fast service.
(参考訳:彼らは非常に素早くサービスを提供した。)

こちらの例文では意味合い的に、”Quick”と近い意味で”Fast”が使用されています。

”Fast”は「早い速度を有している」ときに使われますが、それ以外のケースとして”Quick”のような「手短な・素早い・迅速な」という意味でも用いられます。

まとめ:初学者は文脈によって再確認

いずれの単語も非常に似た意味合いで使われるのですが、大別すると以下のように分類できるかと思います。

もちろん上記の大別ですべて説明できるわけではなく、同じ文脈であっても”Soon”でも、”Quick”でも”Fast”でも言える場面はそれなりにあるかと思います。

英語に限らず言語は状況や文意によって使う単語を変えるものであるため、今回のような単語についても、その場面に応じて使い分けができるとより良いでしょう。以上、ご参考まで。


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