「英語力を伸ばす」、これは昭和の人間も平成の人間も皆さん苦労していることかと思います。私自身も色んな英語商材に手を出してみたり、英会話レッスンを受けたり、留学を除けば、かなりの種類の努力をしてきました笑。ですが、いずれも効果的に能力を伸ばしたか、というとそうは言えず、必ずしもすべての方法がいずれも効果あるとは言えません。今回は、英語を伸ばしたい!と考えている方向けに、かなりベーシックな英語力を伸ばす基本的メソッドを紹介したいと思います。
目次
英語力を伸ばす5つのメソッド
英語力を伸ばすときに、そもそも「英語力」とは何か・・・という話があるのですが、今回は多くの人に当てはまる4能力をベースに考えたいと思います。すなわち、4能力とは以下の、
- Listening リスニング
- Reading リーディング
- Writing ライティング
- Speaking スピーキング
ですね。学校教育ですと、あくまでリスニングとリーディングに特化しており、皆さんの多くはライティングやスピーキングが苦手という方も多いかと思います。とはいえ、ベーシックな4技能を伸ばすという意味でどうすればいいのかを紹介していきます。
No.1 とにかく定期的に英語を聞く
英語を伸ばす上で絶対に必要なリスニング力。リスニング力は一朝一夕では絶対に身に着かず、相当の時間を費やさないと、習得はできないと言われています。英語上級者であったとしても、リスニング力はネイティブと雲泥の差があると言われており、特にネイティブ間の早くハッキリしない会話を聞き取れる方はかなり限定されるでしょう。
そのリスニング力を鍛える方法に近道はほとんどなく(遠回りとなる方法は多数ありますが・・・)、基本的に毎日英語の音を聞き続けることが非常に重要となってきます。
なぜ英語を聞くことが重要なのか
なぜ定期的に英語を聞くことが重要なのでしょうか。実は、日常生活のように英語を浴びることは英語アレルギーを克服する面もありますし、英語に慣れるという側面もあります。さらには、英語は筋トレと同じトレーニングに近いものがあるため、日ごろから英語を聞いて鍛えることは長期的に重要な要素となります。
どのような英語を聞くべきか
さて、もう1歩進んで、どのような英語を聞くべきかを紹介したいのですが、具体的な話は別記事にしておきたいと思います。とはいえ、簡単にだけ紹介させていただくと、例えば以下のような音源は手軽に利用でき、個人的に非常にお勧めです。
- Podcast (VOA, CNN, BBC, 趣味の英語番組など)
- YouTube (英語学習チャンネル)
- Radio (BBC radioなど)
「英語を聞くなら洋楽など何でもいいのか?」という話があるかと思いますが、基本的には自分のレベルに合った音源が望ましいかと思います。やや抽象的な話ですがここで言う「自分のレベルに合った」とは、大体70%前後の内容を辞書や字幕なしで理解できるレベルと解釈すると良いかと。
洋画や海外ドラマでもよい?
洋画や海外ドラマを見ることで、英語を鍛えるという方法も選択肢としてアリかと思います。ですが、使用される表現の難度がかなり高かったり、字幕オンオフを相当回数しなくてはいけない点など、初学者にはハードルが高い側面もあるため、あまり個人的にはお勧めしません。あくまでハードルは低く、毎日継続できるものがいいですね。
No.2 毎日の英語の目標を設定する
これは「英語力を伸ばす」という話よりは勉強方法に近いものかもしれません。何か勉学をする場合には必ず毎日の英語の目標を設定することが望ましいと言えます。特に、英語であれば、小さな目標設定をすることで、目標達成までのステップを持ち続けることができますし、何より日々の積み上げとなるため、長期的な意味で非常に大きな効果を生み出します。
また、勉強計画にも拠りますが、多くの人にとって、インプットを拡充するものを目標として設定することが良いでしょう。
インプットとアウトプットの割合
何かのスキルを習得しようと考えた際に、非常に重要な点として”インプットとアウトプットの割合”が挙げられます。インプットは「知識やHow toの詰込み」を指します。アウトプットは、「培った知識や能力で行動を起こすこと」を意味します。
英語のインプットは正に勉強。英語の知識やHow toを詰め込む作業となります。アウトプットはスピーキングやリスニングなど英語を話したり、生の英語を聞いたりすることですね。
このインプットとアウトプットのうち、特にインプットについては(特に社会人は)不足しがちなため、積極的に目標設定という形で知識等をインプットして取り込むことが重要となってきます。
英語の場合ですと、インプットが不足していると、”いつも同じ表現や単語ばかり使ってしまう”、”難しい話になると意味を理解できない”、などアウトプットを阻害してしまう要因にもなります。そのため、日々何かしらをインプットする作業は大事と言えます。
どのような目標を設定すべきか
では、具体的にどのような目標を設定するべきか・・・なのですが、決して高い目標は設定せず、”歯を磨く”程度の負担感でできることに留めておくことをお勧めします。例えば、以下のような目標を設定することがお勧めです。
- 毎日、知らない英単語・イディオムを10個調べる
- 毎日、英語のニュース・コラム・ブログ記事を1記事読む
- 毎日、英語のシャドーイングを10分行う
人それぞれ英語に掛けられる時間には制限があります。そのため、自身が強い負担を感じない程度で毎日達成できるものを目標として掲げることをお勧め致します。
私の周りや英語教師と交流している限りでは、英語の勉強に挫折してしまう人が多いのですが、その多くは毎日の不明確な目標設定や毎日の高すぎる目標などにより、自分自身の手で挫折してしまうケースが見受けられます。そういった例とならないよう、毎日の目標設定は軽めにしておくといいかと思います。
No.3 ネイティブと会話する
英語力の中で最も伸ばしづらいのがスピーキング力と言われています。このスピーキング力を独学で伸ばすことは極めて難しく、第三者がいないと鍛錬することができません。そのため、英会話教室、英語学校、留学、オンライン英会話などのサービスが昔から盛り上がっています。
英語のスピーキング力を伸ばすには、言わずもがな、英語を話すことが圧倒的に効果的です。その中でもネイティブの英語の先生と会話することが最も効果的な方法のひとつとも言われています。
誰と話すのが効果的かは諸説ありますが、いずれにおいても、非ネイティブであっても英語話者とのスピーキングは英語力を鍛えるうえで効果は高く、初学者でも積極的に取り組むべき項目の一つかと思います。
英会話学校?オンライン英会話?どのサービスを使うべきか・・・
さて、ネイティブや英語の非ネイティブの先生と話す場合、英会話学校など何かしらのサービスでスピーキングの機会を設ける必要がありますが、どのサービスが良いのでしょうか。どのサービスを利用するか次第で費用感はだいぶ変わってきます。
特に、留学は時間的制約や費用面の問題もあり、とても万人ができる手段ではありません。英語学校もかなり高い金額(基本的に半年で数十万円レベル)が費用としてかかるため、英語を伸ばすのにそこまで自己投資できない方には難しい手段です。
私個人の意見となりますが、一番最初はオンライン英会話がお勧めですね。サービスは他の英語学校と比較すると、だいぶシンプルになってしまいますが、単純な英語の会話量で言えば、費用対効果が高く初心者でも取り組みやすいサービスとなっています。しかも月額7,000円程度から始めることができるため、費用面でも負担が小さい点が万人にお勧めできる点だと思います。
こちらも後日、お勧めのオンライン英会話サービスなどをまとめて紹介しますね。
もしレッスンの内容に不足を感じるのであれば、マンツーマン型の英語学校など許容できる費用に応じたステップアップをしていく方法がよいかと思います。
発音を軽視しない
直接的なスピーキング能力を向上させる話ではないのですが、発音を軽視しないということも非常に重要な要素です。なぜこれが重要なのかは詳しく書きませんが、ネイティブとのスピーキングの場では可能な限り発音矯正もしてくれるような講師に出会えると非常に良いかと思います。
No.4 英語の文章表現を毎回変えて書く
ライティングに関しては英語の文章をどのくらい書いてきたか、ということが非常に重要となってきます。
なぜ表現を毎回変えて書くのか
実際の仕事の現場では、毎度毎度、英語表現を変える必要がない場面は多いかと思います。ただ、英語のライティングを鍛えるという観点で言えば、毎回の文章の表現を少しでも変えることで、表現力を鍛えていくことはライティングスキルの向上に大きく寄与します。
ライティングをする場面が仕事の現場である場合には、そもそも仕事そのものの中でライティングスキルが勝手に成長していくことは間違いありません。もし、その機会が週に数回しかない場合であっても、表現を変えることが自身のポリシーであれば、その都度都度がコピペにならず表現の幅を広げてくれることは間違いありません。
仕事で全く英語を書かない場合には日記でもOK
仕事の中で全く英語を使わない、という方も多いかと思います。そういった場合でも毎日、「英語の3行日記を表現を変えて書く」、「英単語の説明文を作文する」などを自身の課題として取り組むことで、ライティングスキルを伸ばすことができます。
ライティングはリスニングやスピーキングとは異なり、インプットが重要な要素となります。「沢山の表現をストックすること」と「自分で英語を書くこと」を組み合わせれば比較的、習得しやすいスキルのひとつと言えます。
No.5 英語脳で考える
最後に挙げさせていただくのは「英語脳で考える」ということです。ここ数年間でだいぶ重要視されてきたテーマですが、この英語で考えるクセを付けるか付けないかで、その後の英語学習進度が大きく関わってくることになります
英語で考える・・・とは?
「英語で考える」とはどういうことかと言うと、英語の文章を読む際や英語の音声を聞く際に、英語を日本語に変換して理解をせず、英語のままで解釈することを指します。
ネイティブや流暢な人の頭の中を想像するとわかるのですが、英語を習得できていない日本人のように母国語に変換して解釈している人はいません。あくまで英語をそのまま英語として受け取って、皆、英語で解釈をしています。
厳密には、彼らの頭の中を把握できているわけではないため、必ずしも英語と母国語のどちらで解釈しているかは疑問の余地がありますが、実際に海外の英語学習の重要な要素の中で”英語で解釈する重要性”は頻繁に出てきます。
人によっては当たり前の話?
実は、この英語脳という話は至極当然の話と解釈できる方も多数います。なぜかと言うと、そもそも赤ちゃんから子供に成長していく段階で日本語を習得する際に、何か言葉の変換を脳の中でしていたわけではなく、「パパ」「ママ」の単語から始まり、日常的な単語をそのまま受け取って、解釈して皆言語を習得してきたからです。
大人になってからの勉強では、英語を日本語に変換して意味を捉える練習は学校教育の中で何年間もしてきました。その影響もあって、英語を日本語に変換するクセが強くついてしまっている人が多いのも実態です。この言葉の変換をしている限り、リスニング力やスピーキング力はまず成長しない、と言えるでしょう。
英語脳はペーパーテストにあまり関係ない?
私個人の意見となりますが、この英語脳を意識しているかどうか、できているかどうかは、あまりペーパーテストに影響を及ぼしません。高学歴な人で英語が苦手にもかかわらず、TOEICを代表する試験関係の点数が高い人がそこそこいます。これは、英語と日本語の変換が非常に上手なだけで、ペーパーテスト特有の単語の推測やキーワードの選出の良しあしを競う話になっているためと言えます。実際のコミュニケーションの場では、英語のキャッチボールをすることとなるため、言語の変換で対応できないこともないのですが、大多数の方やスピーディな議論では役に立たないことが挙げられます。
もちろん英語脳が仮にできたとしても、表現のバリエーションや米英豪の英語の音のクセをわかっていないとリスニングやスピーキングはかなり苦労することになるかと思いますが、英語力を伸ばすためには必須のスキルと言えます。
まとめ:Consitencyが重要
英語力を伸ばすには、色々とHow toがあることは昔から言われていますが、一番大事なのは”Consistency”であることが最も重要だと思います。日本人の英語講師、ネイティブの英語講師など私も色々な方に指導をしてもらってきましたが、どなたも共通して言われていたことが、”一貫して継続して取り組むこと”ですね。すなわち”Consistency”であることに他なりません。
英語学習方法については、最も細かい部分でフォローしたい箇所もあるため、考えがまとまったポイントに絞って今後も紹介していきたいと思います。以上、ご参考まで。
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