日常の中でよく出てくる単語「カップ」「コップ」「グラス」。別に違いがよくわからなくても問題ないことが多いのは間違いありませんが、そもそも違いが何か皆さんはご存じでしょうか。本日はちょっと気になるこの単語の違いについて触れてみたいと思います。
目次
カップ、コップ、グラスはよく聞くけど
日常の中でよく聞くこれらの単語ですが、どれくらい皆さんは気にして生活しているでしょうか。少なくとも私はほとんど気にすることはありません。ただ、そんなの常識だよね?と言われると、明確にこう違いがある!と言えるか怪しいところもあります。
カップは、色々な場面で使われるのはご存じだと思いますが、例えば「マグカップ」「コーヒーカップ」という単語もありますね。
コップは、もうありとあらゆる飲み物を入れる入れ物を指しているような印象ですが、明確にその違いわかりますか?
また、グラスという表現もあり、グラスは「ワイングラス」などの表現で出てきます。なんとなく違いがあるのはわかると思いますが、その明確な違いを述べていきたいと思います。
カップとは
さて、まずはカップから見ていきましょう。カップは英語のCupがそのままカタカナとして使われていますが、改めて定義を見ておきます。
a small, round container, often with a handle, used for drinking tea, coffee, etc., or the drink that it contains
https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/cup
この定義だけ見ると、マグカップ、コーヒーカップはまさに定義通りというのがわかります。
コップとは
それではコップについても考えてみます。ただ、少々特殊なことに、そもそもコップは英語由来の表現ではない点に注意が必要です。コップはオランダ語またはポルトガル語のため、スペルはkopまたはcopoとなります。定義とは違うのですが、2024年11月時点のWikipediaの記載を見ると、以下のようになっています。
コップ(オランダ語: kop、ポルトガル語: copo)は、ガラス、プラスチック、紙などでできた、取っ手のついていない小さな容器。また飲用に用いる容器を総称してコップとする場合がある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%83%E3%83%97
コップの定義からわかるとおり、「取っ手のついていない」ものを指しています。
カップとコップの違い
上記の定義、背景を見ていただくとわかるのですが、
- カップ:取っ手の付いている小さな(飲用に用いる)容器
- コップ:取っ手の付いていない小さな(飲用に用いる)容器
と明確に分けられると思います。これでカップとコップの明確な違いはわかると思いますが、グラスはこれらとどう違うのでしょうか。
グラスとは
グラスの方の定義も見ておきましょう。グラスは英語でGlassと書きますが、ガラス窓のガラスと同じスペルとなります。ここでは、飲用に用いる容器としてのGlassの定義を見ていきます。
a small container for drinks made of glass or similar material, with a flat base and usually with no handle:
https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/glass?q=Glass
カップの定義とほぼ同じような記載ではありますが、明確に異なる点が2つありますね。
1つ目が素材がガラス、またはそれに類する素材でできていること。
2つ目が、”usually with no handle”とあるとおり、通常は取っ手が付かないものを指していることが挙げられます。
改めて英語の定義を見ると、GlassはUsuallyと表現されていることからも、一般論としてグラスは「ガラス製で取っ手がない飲用の容器」と表現されていますね。
カップ、コップとグラスの違い
実はとある小説で、カップとグラスの違いがネタとして出てきたことから、本記事を書いてみたのですが、その小説では断定的にカップとグラスの違いは取っ手の有無を指していました。すなわちカップは「取っ手があるもの入れ物」、グラスは「取っ手がない入れ物」という区分をされていました。また、コップはカップ、グラスの総称である、と記載されていたのですが、まぁちょっと乱暴な分類ではあったなぁと。
実際、グラスは「ガラス製またはそれに類する素材であること」かつ「取っ手がない」ものを指しているため、カップやコップとは明確に違うことがわかるかと思います。
ただ、ガラス製の取っ手がないコップ、というものは存在するため、その場合にはコップであり、グラスである、ということになります。
英語とオランダ語、日本語の違い
カップ、グラス、コップいずれもカタカナとして日本語で使われることの多い単語ではありますが、元々の語源が言語レベルで異なることや、日常生活では改まってその違いを知る機会がほぼ皆無なため、意外とその違いを理解するのが難しかったりします。
改めて覚えるほどの話ではないですが、「取っ手の有無」「素材」でその表現が違う点は覚えておくと、何かの際に豆知識と使えるかもしれません。ご参考ください。
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