海外でカメラ/スマホが壊れた!クレジットカードの保険で補償できます

先日、マレーシアのクアラルンプールへ行った際にiPhoneの画面を壊してしまいました。旅行半ばということもあって、旅行中はかなり困ってしまったのですが、帰国後にクレジットカードの補償で修理代を賄うことができました。今回は、海外旅行中のトラブルである携行品(カメラやスマホなど)が壊れた場合の補償について紹介します。

クレジットカードの補償はSPGアメックスを利用

今回、クレジットカードの補償はSPGアメックスのカードに付帯する携行品補償を利用しました。SPGアメックスカードが提供する補償内容は、アメックスプロパーのゴールドカードで同じものが適用されます。もしアメックスプロパーのゴールドカードを持っている方の場合、同様の補償が受けられる可能性は高いですね。

アメックス社が発行しているクレジットカードの多くは損害保険ジャパン日本興亜(株)の海外旅行傷害保険に加入しています。空港などで任意保険に加入しなくても、専門の保険会社が補償をカバーしてくれる点はやはりクレジットカードを持つメリットですね。

なお、旅行で利用した航空券は、マイルを用いた特典航空券でしたが、諸税部分をSPGアメックスで決済していました。特典航空券であるか否かはあまり関係なく、諸税も含めた旅行費の決済に補償を利用するクレジットカードを使用したかどうかがポイントとなります。





1点10万円まで補償される

SPGアメックスのクレジットカードの補償内容は、損保ジャパン日本興亜の海外旅行傷害保険として提供されます。この保険内容ですと、携行品に係る補償額は1点(1個、1組または1対)につき、10万円が限度となります。

なお、修理代または時価額のいずれか低い方から1回の事故ごとに自己負担額3千円を差し引いての支払いとなることが規定されています。これはつまり、全額丸々が補償額として返金される訳ではなく、自己負担額が必ず3千円発生することを意味しています。

時価額はどのように算出されるのか

「修理代または時価額のいずれか低い方」を元に補償額が計算されることとなりますが、この「時価額」とはどのように計算されるのでしょうか。

この時価額についても規定で明記されており、購入金額より使用年数分を「減価償却」として差し引いて算出されます。「償却」とは会計用語であり、耳慣れない方もいるかと思いますが、”購入品の使用年数分だけ価値が下がっている状態”と解釈していただければわかりやすいかと思います。

償却額(これまで使用してきた分の価値減少額)の目安としては、1年以上経過した損害品につき、1年あたり10%の償却率とし、最大でも50%の償却率とすることが規定されています。

わかりやすく言うと、購入当時10万円の商品を5年間使用した場合は、償却率は50%(1年あたり10%×5年)となります。そのため、5年間使用した後の時価額は5万円(10万円×50%)の価値と保険金額の算定上ではみなされる、ということです。

※ただし、1点(1個、1組または1対)につき10万円が限度となります

送料や代引・取次手数料はどうなる?

提出書類によって、支払対象となるものとならないものがあります。

  • 修理見積書(原本)
    こちらは対象外となります。修理代金領収書に送料や代引・取次手数料の記載がある場合は差し引いた上で、保険金額が算定されます。
  • 修理不能証明書(原本)
    こちらも対象外です。有償で修理不能証明書を発行した場合には、その代金は対象とならない点に注意が必要です。
  • 修理領収書(原本)
    こちらは対象となります。往路送料の負担がある場合、「宅急便送り状」と「領収証 原本」を提出することで、保険の適用を受けることができます。(ただし、修理費+送料・手数料で時価額限度額までが補償対象となります)

見積書発行手数料がかかった場合はどうなる?

こちらは補償の対象となりません。また、下記費用も補償の対象とならないので、注意が必要です。

  • 修理不能証明代
  • 損害品廃棄処理代
  • コピー代
  • 切手代
  • 封筒代
  • 写真代

なお、写真の提出方法はEメールで保険会社に送付することも可能です。

スーツケースやトランク等の修理先が見つからない場合

スーツケースやトランクなど修理先が見つからない場合があるかと思います。この場合、インターネットで検索すると、購入先、ブランド等に関わらず修理可能な業者があるため、メールに該当商品の写真を添付して仮見積りを作成してもらうことができます。

修理先がわからない場合は、手間がかかってしまいますが、補償を受けるためにも見積書を入手して保険金額を確定させる必要がありますね。

必ず修理しなければならない?

海外旅行で携行品が壊れてしまった場合、必ず修理しなければいけないのでしょうか。

修理を希望しない場合、見積書やインターネットで手配した仮見積書を提出することで、修理をすればかかるであろう費用(概算見積り)によって支払いをすることが可能となります。ただし、その場合は概算見積りの金額までしか補償されないため、送料・取次手数料や各種証明書発行手数料の負担がかからない方法を取るべきでしょう。

修理代が購入価格より高額の場合はどうなる?

該当商品を修理に出した場合、修理代が購入価格よりも高額となってしまう場合があります。このときはどうなるのでしょうか。

修理代が購入価格よりも高額となる場合は、該当商品の時価額を限度として支払いが行われることとなります。なお、実際に支払われる額は、時価額より自己負担額3千円を引いた額となります。

オーダーメイド商品など、修理代金が非常に高くなる製品の場合などは十分気を付ける必要がありますね。

修理に出したら修理不能と言われ、送料も負担した場合はどうなる?

海外旅行で破損した商品を修理に出したときに、修理不能と言われてしまう場合があります。このとき、該当商品を修理先へ送付している場合にはどうなるのでしょうか。

この場合には、補償額は時価額を限度に支払いとなります。こちらの場合も、時価額より自己負担額3千円を引いた額が支払額となります。送料は補償の対象外である点には注意しましょう。

※なお、修理業者より修理不能証明書の発行を拒否された場合、その旨も含めて保険会社へ伝える必要があります

他にも携行品付帯のクレジットカードや任意契約を持っている場合は?

適用される契約(保険金の支払い)はいずれか1つとなります。損害が、保険金額内であれば、いずれか1社に請求することとなります。他の契約については、保険金請求書で申告し、損害額を引受け保険会社全体で補償することとなります。

クレジットカードの複数持ちは旅行好きには常識にもなりつつありますが、最終的には保険会社全体で補償するので、うまく活用をしたいところですね。

高額商品の補償には要注意

クレジットカードの保険内容の手厚さを紹介するブログは多数ありますが、携行品補償についてはかなりミスリーディングな記載がされることが多いです。

私が使用したSPGアメックスの携行品補償は最大50万円まで補償が受けられる優れたクレジットカードのひとつですが、これは1商品につき50万円まで補償を受けられるわけではなく、1商品につき最大10万円までしか補償されないことが挙げられます。

そのため、スマホであればまだしも、パソコンや高級腕時計、ブランドバッグ、アクセサリーなど10万円を超える商品は修理代が限度額を超えてしまうケースが多いことが予想されます。海外旅行にハイテク機材や高級品を持っていくのはほどほどにした方がいいですね。





まとめ:クレジットカードの補償で海外旅行も安心

いくつかクレジットカードの携行品補償についてメリット、デメリットをまとめましたが、以下をポイントとして押さえておくといいでしょう。

  • 補償額は1点につき最大10万円まで
  • 1点につき自己負担額3千円がかかる
  • 補償額=商品購入額ではない
  • 高額商品は全額補償されない場合も

結局、今回のiPhone修理の場合、画面割れであったため、15,000円ほどの修理代金となりました。そのため、自己負担額の3千円を抜いた12,000円が補償額として後日、指定の銀行口座に入金されました。

私が今回使用したSPGアメックスは年会費の高いクレジットカードのひとつですが、こういった海外でのトラブルもサポートしてくれるので付帯特典の厚さは他社のカードと比較しても非常に優れていると思います。旅行好きの人にとっては、保険以外にも多くのメリットを兼ね備えているため、強くお勧めできるカードのひとつです。以上、ご参考まで。






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